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エビちゃん日記
- 食・農業・環境

「コメは買ったことがない」
そんな発言で、
農水大臣が辞任に追い込まれました。
しかし発言の軽率さよりも、僕には、
貢ぎ物で暮らしている政治家がいる、
ということ自体が、驚きです。
実家や親戚ではなく「支持者」から
“ 売れるほど ” もらうというのは、
法的にOKなのでしょうか。
どなたか教えてください。
そして新任のイケメン農水大臣は、
「コメ価格対策大臣だと思ってやる」
と決意を語りました。
・・・そうなんですね。
この国の農業のあるべき姿こそ
考える時なのに、
ただただ価格対策の議論に
なってしまっていることが、
どうにも悲しい、です。
価格だけを議論したら、
生産と消費は対立関係に陥ります。
「輸入で賄え」論も、
正義のように登場してきます。
「SDG’s」という地球的課題も
どっかに追いやられて・・
農業政策とは、
農家のための政策だと
思っている人が多いですが、
国民に等しく安定的に食糧を供給する、
消費者のための生活保障政策でもあり、
国土保全も含めた環境政策でもあります。
そのためにどういう農業を育て、
守るのか、じつは消費者こそが
考えなければならないはずなのに、
そんな提言が聞こえてきません。
いまこの時に、農学者たちは
なにを思っておられるのでしょう。
一気に高騰したことによる
暮らしへの打撃は大きい。
それはその通りなのですが、
そもそもお茶碗一杯40~50円は、
本当に高いでしょうか。
それで守れるものがどれだけあるのか・・
この国の食と農のあり方を、
メディアも今こそ議論を喚起してほしい。
東日本大震災時の数十倍の量の
備蓄米を放出しながら、
価格調整機能が果たせない。
備蓄米の買い戻しができるかも怪しい。
それは生産基盤そのものが弱体化している
ことを物語ってはいないか。
市場機能も、政府のリードが
通じなくなってきている。
生産現場では高齢者の引退とともに
荒廃地が増え続け、
コメが投機の対象となっていく。。。
思い返すと、1993年の
「平成の米パニック」の時に、
TBSの「朝まで生テレビ」という
番組から参加依頼があって、
ギャラリー席の一番前から思いっきり
発言させてもらったことがあったけど、
あの時以来のストレスを感じる
今日この頃です。
しかも今の議論は、あの頃より、
明らかに薄っぺらになった気がする。
今の政治家やマスコミの軽さに
専門家の発言のなさ・・・
この国は劣化の度を増している
と思えてなりません。
どうか根本に立ち返っての
「日本の農業はどうあるべきか」
議論をお願いしたいところです。
丹那盆地では
今年も静かに田植えが進んでいます。
しかし、毎年変わりない風景のようで、
農家の力は確実に衰えていってます。
毎年不思議だと思うのは、
水を張った途端に
カエルが鳴き出すこと。
世界に誇るべき
日本の生物多様性の豊かさ。
それはけっしてタダではないことを、
食の安定供給とともに、
考えたいです。
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