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７月２６日（金）、
福島県喜多方市山都町から、
夏野菜セットが届いた。

送られてきたのは、農産物直売所
「上堰（うわぜき）棚田の里」から。

山都町の「本木・早稲谷　堰と里山を守る会」
の浅見彰宏さんや大友治さんたちが、
棚田や里山を守るために立ち上げた
直売所だ。
４年目を迎え、この夏から野菜セットの
通販を始めたというので申し込んだ。

 

開けてビックリした。
野菜がびっしり詰まっているではないか。
クッションも不要なほど、
ていねいに詰め込まれていた。

いただいた案内では、
きゅうり・ナスなど８種類程度の野菜
（内容は天候や生育状況により変更の可能性あり）
で２千円＋送料とあった。

しかし‥‥数えてみれば、
じゃが芋・玉ねぎ・ナス・きゅうり・大玉トマト・
ミニトマト２種・インゲン・モロッコインゲン・
ニラ・トウモロコシ・空心菜・大葉・ズッキーニ２種
にスティックセニョールと、計１６種類。

おまけにテントウムシまでくっついてきた。
チルドで送られてきたので、冷やされて
縮こまっていたが、やがてもそもそと歩き出した。
子供に見せれば喜ぶところだ。

（後日、大友さんから、それはテントウムシ
ではなく、アブラナ科野菜を食害する
ナガメというカメムシの一種だと教えられた。
よく見るとたしかにカメムシの形だった。）

 

モノは傷みもなく、すべて良好な状態。
特に手紙の類もなく、
請求書も２千円と変更なし。

あまりの豪華さに、喜び以上に
心配のほうが先に立った。
これでは出荷してくれた方々への
分配は大丈夫なんだろうか。
出荷メンバーから「価格が安すぎる」と
不満が出たりしないだろうか。。。

翌日、大友さんにお礼とともに、
率直な感想をメールで送った。
「これで２千円は安すぎる」と。

もしサービスとか何らかの事情で
予定以上入れ込んだんだったら、
その旨メッセージを入れておかないと、
次が「少ない」と思われたりして、
後々辛いことになるかもしれない、
とも伝えた。

大友さんからの返事では、
天候が心配だったので、保険をかけて
（各農家に）多めに依頼していたところ、
順調に出てきたので、もったいないから
詰められるだけ詰め込んだ、とのこと。

でもそれで農家に約束の代金払って
２千円しか回収できないとしたら、
赤字になっちゃうじゃん。

さらに気になったのは、
この価格には、資材費とか作業経費とか、
いわゆる事務局経費が盛り込まれていない
のでは、と思われたことだ。

案の定、大友さんは発送作業から何から
すべて一人で背負いこんでいた。
「それは持続可能じゃないっす」と
申し上げるしかなかった。

これではあまりに申し訳ないので、
千円上乗せして振り込んだ。

 

おかげで、単身赴任宅の冷蔵庫は
野菜で溢れかえり、僕は焦って
必死で食べ始めた。
じつは８種類程度と書かれていたので、
２回ぶん申し込んでいるのだ。

大友さんのメールには
「２回目は適量になると思います」
と書かれてあったが、
不安（失礼！）は消えなかった。

 

８月８日（木）、２回目の
野菜セットが到着。

予感は的中した。

じゃが芋・かぼちゃ２個（緑と赤）・
ナス・きゅうり・大玉トマト・ミニトマト・
ニラ・空心菜・いんげん・ゴーヤ・
枝豆・ピーマン・大葉にみょうがまで、
計１４種類。

請求は変わらず２千円（＋送料）。
加えて今回は、
メッセージカードが添えられていた。

簡易なものでいいので、
生産者のひと言とか近況だとか
書かれた手紙など入れた方がいい、
と言っちゃったせいで、
「手が回らない」と釈明していた
大友さんに、さらに余計なひと手間を
かけさせてしまった。
大友さん、すみません。

でもこれによって、出荷メンバーの
お名前とお顔も分かって、
距離も近くなった気がする。

上の写真、右端の円で囲った
上が浅見さん、下が大友さん。
いまこの山村の活性化には、
この二人の移住者の力が欠かせない。

 

「堰と里山を守る会」通信によれば、
冬が小雪だったため
山全体が乾いている、とのこと。
春にまとまった降雨もなく、
遅い梅雨入りに空梅雨となり、
作付けを断念した田んぼも発生した。
２年前の豪雨で 寸断された堰 の
早い復旧が待たれる。

 

そんな中での
野菜セット通販の取り組み。
運営に一抹の不安を感じつつも
（これまた失礼！）、
頑張って続けてほしいと願う。

おかげで、
「危険な暑さ」が続く今年の夏も、
会津野菜てんこ盛りの毎日で
乗り切れそうな感じ。
問題は食べきれるかどうかだ。
いや、食べきらねば、
偉そうに意見してしまった
大友さんに、顔向けできん。