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エビちゃん日記
- あんしんはしんどい日記

3月のあいだ気になり続けたこと
二つめは、山林火災です。
2月26日に発生した
岩手・大船渡の山林火災は
延々と広がり続け、
3月9日になってようやく
「鎮火」宣言が出されました。
(「鎮圧」はその後。)
焼失面積は約2900ha。
この時期にこれだけの
山火事が今まであったでしょうか。
もう日本人も
「カリフォルニアはひどいね~」
とか言って
“ 対岸の火事 ” で済ます
わけにはいかなくなりました。
じつは同じ2月26日から
27日にかけて、
伊豆半島でも3件の山林火災が
発生しました。
伊豆市で2件、函南町で1件。
幸い大規模に広がることは
なかったものの、
水利の悪い山林で
消火活動は難航したようです。
出火原因はいずれも「調査中」の
ままその後の報道はなく、
分からずじまい。
事件報道だけでなく、
原因を検証し、それを伝えてこそ
社会に貢献する報道ではないかと
思うのですが、どうでしょう。
そうこうしているうちに、
3月下旬になって岡山・愛媛・
宮崎と大規模火災が続きました。
日本での山林火災は
冬から春にかけてが多いようです。
落ち葉が積もって燃えやすく
なっていることに加えて、
風が強く、太平洋側が乾燥状態に
なることによって、
小さな火種でも飛び火して
火災になる。
掃除した枯れ枝や枯れ草などを
焼く「野焼き」が行われる
時期でもあります。
それにしても今年の火事の多さに
不気味な予兆を覚えたのは、
僕だけじゃないですよね。
これが偶々ならいいけど、
過乾燥や豪雪、激しい寒暖差が
気候変動の影響によるものなら、
これから年々増えていくことも
予測しなければならない。
しかも放置されて密になった山は
消火活動を困難にさせます。
森林は生命線である水を育み、
食料や生活材などたくさんの
恵みを提供してくれるだけでなく、
この星の気候を調整する
重要な炭素の貯留源でもあります。
一度失ってしまった森は、
人の一生分の時間を使っても
取り戻せません。
せっかく貯めてくれた森から
大量のCO2が放出される・・・
大切な生存基盤が
音を立てて崩れていく過程を
目の前で見させらているような、
眩暈すら覚えた3月でした。
あれから14年、
となった3月11日。
この夜選んだ独り酒の友は、
宮城・一ノ蔵酒造の特別純米原酒
『3.11 未来へつなぐバトン』。
「醸造発酵で子どもたちを救おう
プロジェクト」 と銘打って、
このお酒の売上金全額を寄付する
取り組み。
2011年の12月から毎年、
限定で売り出されてきた逸品です。
寄付する先は、
「震災時に0歳だった子どもが
ハタチを迎えるその日まで」を
コンセプトに、
被災地の子どもたちのサポート
を期限つきで行っている
「公益社団法人 ハタチ基金」。
3.11を迎えたからといって
特別なことができるわけではなく、
ただただ「忘れてはならない」と
遠くから被災地を思い、
いくぶんかの可処分所得を
このバトン(酒)に託すのみ。
・・とまぁ、飲みたいための言い訳
でもあるけど。。。
今回は合わせて、
こんな酒も買ってみました(写真右)。
「人と自然が共生することについて
考えてみた」 という純米酒。
かつて
日本酒の等級審査に疑問を呈して、
「無鑑査」酒で世に問うた
一ノ蔵さん。
さらに深く「哲学する」酒蔵に
なったのか。。。
いろいろやってくれます。
人と自然の共生について・・・
焦土となった禿げ山を
見つめながら、考える一夜。
人類ははたして、
いま向かっている先にある
自らの破滅を、
回避することができるだろうか。
孫がハタチになった時、
生きていれば枯木のように
なったこの体は、
どんな言葉を孫から
投げつけられることだろうか。
つらいっすね、「考える」も。
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