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エビちゃん日記
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今年のゴールデンウィーク(GW)は、
会津・山都の堰さらい
に参加せねばと
思っていたのだけれど、
コマ切れに仕事が入ってしまって、
断念せざるを得なくなってしまった。
何というか、嬉しげに計画していた
里帰りを諦めたときの気分だ。
災害で途中埋まっていた
本木上堰(もときうわぜき)も
ようやく全線開通し、
今年の堰さらい作業は
二日間にわたる重労働になると、
届いた通信に書かれてあった。
腕がなるなぁ(年甲斐もなく)・・
なんて思っていたのだが、
「本木・早稲谷 堰と里山を守る会」
の Facebook を見ると、やはり
だいぶきつかった作業だったようだ。
残念というより申し訳ない気分になる。
来年こそ・・と思うが、
こちらでの活動も増えてきているので、
さてどうなることか。。。
でもこんなふうに、人生の
行く先々で生産者と出会い、
いろんな課題に関わることで
新しい仕事も生まれ、
自身の人生が豊かになっている、
とも実感させられたりする。
それはそれで有り難いと思う。
GWの真っただ中となった
5月2日(土)は、
静岡市を越えて掛川市まで走った。
途中、富士川S.Aで眺めた富士。

いや、しかしまあ、
外国人客の多かったこと。
特に中国人と思われる人が多く、
政府からの渡航制限なんて
どこ吹く風といった具合だ。
かの国は実にしたたか、である。
で、掛川での用向きは何かというと、
お茶。
正確には「抹茶」の手配である。
とある企業から海外向け抹茶調達の
打診があり、産地を紹介すべく
案内することになって、
すでに新茶の収穫期に入っている中で
それぞれの都合を調整したところ、
ピンポイントでこの日となった。
商談が成立するかどうか分からないので、
クライアントの名も産地の名も
伏せさせていただくが、
生産者には、自社の製茶工場から始まり、
茶畑の様子に荒茶製造所まで、
丁寧にご案内いただいた。

山の斜面の四方がすべて茶畑
という風景を見るのは初めてだと
感激するクライアントご一行に、
ここは世界農業遺産にも登録された
「茶草場(ちゃぐさば)農法」
の産地であることも伝える。
ここには自然循環を大切にした
伝統農法が残っている。
ただ欧米でブームになっている
抹茶の販売でひと儲けするのではなく、
ちゃんと日本の茶文化や
環境への取り組みも伝える、
そんなふうに展開してみないか・・
その意思があるならお付き合いしたい、
という思いを込めての案内だった。
黒いシートをかぶせたほうが、
抹茶の原料である
碾茶(てんちゃ)になる。

収穫までの数週間、
遮光すること(覆下栽培)によって、
渋みや苦みを出すカテキンの生成を抑え、
テアニンなどのアミノ酸を蓄積し
風味や甘みが増す。
当然その手間もあってコストも上がるが、
いま海外でその抹茶がブームなのである。
とくにEUではオーガニックの認証を
受けた抹茶へのニーズが高く、
いまや抹茶市場は「高級品は欧米に」、
日本では「安いのしか売れない」
という状況になってしまっている。
米国でのEC事業に詳しい
クライアントが言うには、
アメリカで飲んだ抹茶がまずくて、
多く出回っているのが、
安い中国産抹茶なのだという。
そのクライアントは若い起業家だが、
「ちゃんとした日本産抹茶」を
世界に伝えたいという。
さて、どんな展開になるか。。。
資金的リスクもないわけではないが、
日本茶に目覚めた若い起業家に、
なにがしかの価値を伝えられたら、
と思った次第ではある。
かつて、明治の時代に
初めて欧米に茶の美学を伝えた
岡倉覚三(天心)は、
英文で書いた『THE BOOK OF TEA』
(後に『茶の本』として翻訳)
で、こう吠えている。
西洋人は、日本が平和な文芸に
耽(ふけ)っていた間は、
野蛮国とみなしていたものである。
然るに満州の戦場に大々的殺戮を
行い始めてから文明国と呼んでいる。
~(中略)~
然(しか)し茶道には
殆ど注意が惹かれていない。
この道は我が生の術を多く説いている
ものであるが、
もし我々が文明国たる為には、
血なまぐさい戦争の名誉に依らなければ
ならないとするならば、
むしろ何時までも野蛮国に甘んじよう。
我々は我が芸術及び理想に対して、
然るべき尊敬が払われる時期が来るのを
喜んで待とう。
いま、こんなふうに喝破できる
政治家がいてくれたなら・・・
まあ、茶でも一口
啜(すす)ろうではないか。
~ 果敢ないことを夢に見て、
美しい取り留めのないことを
あれやこれやと考えようではないか。
(岡倉天心『茶の本』から)

あれやこれや、
美しい取り留めのない夢を
抹茶に込めてみるのも
面白いかもしれない。
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