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エビちゃん日記
- 雑記その他
11月19日(火)、
今年一番の寒気とともに、
詩人・谷川俊太郎さんの訃報が
報じられた。
驚きというより、
「ああ、とうとう‥」というような、
静かな哀感を覚えた。
谷川俊太郎さんには思い出がある。
2014年4月26日、
『谷川さん、詩をひとつ作ってください』
という
映画の試写会
での一枚。
写真左は東京・小平市で
有機農業を営む川里賢太郎さん。
モンタージュという映画製作会社の
代表を務めるプロデューサー、
小松原時雄さんから、都市近郊の
若い(これ条件)有機農家の紹介を頼まれ、
賢太郎くんを指名した。
彼の農業に向かう姿勢や
家族との暮らしぶりを映像に撮り、
谷川さんが詩を詠む。
他にも釜ヶ崎の日雇い労働者や
青森のイタコさん、諫早湾の漁師、
震災に遭った福島の女子高校生
などが登場する。
たった一度、試写会でお会いして、
少しお喋りしただけだが、
詩の巨人とまで言われる人の
案外な気さくさに
「わりとフツーの人なんだ」
と思ったのを覚えている。
最初に杉本信昭監督をお連れした日
のことも思い出される。
小松原さんとの関係も含めて。
2014年の秋に劇場公開され、
残念ながらあまり
評判にはならなかったけれど、
ボク的には名作だと思っている。
ことばは発芽する
瓦礫の下の大地から・・
いま僕に
本当になすべきことが
あるとするなら・・
土に詩は埋もれている・・
紅葉を見たくなって、
函南町と箱根の境にある
函南原生林(原生の森公園)
を訪ねた。
まだ少し早かったみたいだ。
というか、
今年は夏が暑すぎて、しかも
長かったもんだから、
秋という季節を楽しむ間もなく
木枯らしである。
人為による影響も大きいはずだが、
自然はただ黙って
変化に相対している。
なんと声をかけていいのか
わからないし、
僕には対話する力がない。
人影もない森をゆっくりと
散策しても、言葉は出てこない。
ワタクシお気に入りの
ブナの木も健在だったが、
ただ悄然と眺めるだけ。。。
谷川さんが今ここに立ったなら、
どんな言葉を紡ぐんだろう。。。
聞いてみたいが、
ことばの探究者はついに、
天空に駆けて行ってしまった。
ご冥福をお祈りしたい。
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