logo

BLOG

エビちゃん日記

トップ エビちゃん日記

本ワサビと「水の文化」

2025/09/08
  • 生産者・産地情報
本ワサビと「水の文化」

栗に続いて
大地を守る会からの依頼を受けて
用立てたのが、生わさび。

これまで何回か書いてきた、
世界歴史遺産にも登録された
伊豆の畳石栽培の本わさびです。

 

出荷していただく生産者は
古くからのお付き合いである
(有)たか惣さん。

大地を守る会での取り扱いは
5年ぶり。
前回は年末で、
わさび農家にとっては超繁忙期
であったこともあって、
宅配の注文に合わせて出荷する
面倒さに音を上げられ、
それっきりとなってしまった。

今回は、新蕎麦の販売に
合わせてお願いしたいとの
オファーで、
こちらからは数量限定での
販売を条件として
お受けすることとなった。

ご家庭用ということで、
サイズは20~30gあたりで
設定。

ただし生産者としては、
このサイズのものは
日々の収穫量が読めない。
なので確実に出せる
数字を設定させてくれ、
というのがたか惣代表、
高村範利さんが出した条件。
慎重というより、
注文数を出せずに
期待を裏切りたくない
という姿勢である。

 

ワサビの学名は
「ワサビア・ジャポニカ」。
アブラナ科に属する
ニッポン原産の多年草植物。
品種は100種類くらいあり、
高村さんもオリジナルの品種を
育成したりしている。

和食人気もあって、
欧米からの引き合いが増加中で、
価格も高騰してきている。
たか惣さんのところには、
スペインからも注文が入ってくる
という。
いまや「ワサビ」は
世界に通用する言語に
なっている。

 

ワサビのおろし方を実演する
高村さん。

我々素人はつい
下(お尻)の方からおろして
しまいがちになるが、
上、つまり茎のほうからする
のが基本とのこと。

茎をむしり取って、
先端を切り落とし、
皮ごと(皮の黒い部分が
気になるようなら薄く削って)、
細かいおろし金で、
やさしく急がず力まず、
円を描くようにおろす。
「わさびは笑いながらすれ」
という教えもあるほど。
とにかくきめ細かく
おろすことで辛みが増す
というわけです。

そして、本わさびの風味や
辛みは揮発性なので、
すりおろしたら早めに
お召し上がりいただきたいと。
というか、使う直前におろす
ってことかな。

上の写真は
下からすっちゃったもの。
「本来は逆です」
との指導を受ける。

保存は、水気を切って
キッチンペーパーにくるみ、
ポリ袋かジプロックのような
ストックパックに入れて
冷蔵庫の野菜室に。
一ヵ月近くは持ちます。

 

ユネスコの無形文化遺産に
登録された「和食」を
特徴づける食材として
君臨するワサビ。
なかでも世界農業遺産にも
登録された伝統農法である
「畳石栽培」だが、
その維持管理は
年々厳しくなってきてる。

昨年は
ワサビ田の石積みが崩落して、
高村さんは
クラウドファンディング
修復のための資金を募っている。

先週の9月5日は、
台風15号が静岡を襲い、
日本で過去最大級と言われる
竜巻まで発生したけど、
伊豆市筏場(いかだば)での
ワサビ田の様子が、
高村さんから送られてきた。

そのままのサイズで
貼りつけますが、
こんな感じ。

天城山系の清流が、
濁流となってワサビ田の
水路を駆け下っている。
かなりヤバい状況だった
ことが窺える。

 

和食は「水の文化」
と言われる。
油を使わない
という意味もあるけど、
根本的には水と共存し、
水を守る暮らしによって
形成されてきたものと
僕は解釈している。

しかし気候変動は、そんな
大切な食の源流部分を
激しく痛めつけ始めている。
高温によるワサビの腐敗被害
も年々増加中である。

清流とともに育った
本ワサビを届けることによって、
少しでも「水の文化」の維持に
貢献できれば嬉しいと思う。

お問い合わせ

Contact

商品、委託加工、
その他ご不明点につきましては、
お気軽にお問い合わせくださいませ