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静岡で「竹林団体交流会」

2023/08/13
  • 竹林再生
静岡で「竹林団体交流会」

弊社ホームページ・コーポレートサイトのリニュアル工事に伴って、
本ブログも引っ越しリニュアルすることとなり、
しばし更新が滞りました。

写真のサイズ調整ができなかったりして、まだ苦戦していますが、
忘れられるほうがもっと怖いので、
ちょっと古い記事からとなりますが、8月13日付から再開します。
前からの流れもあり、下書きも残していたもんで。
順次挽回ということで、どうかご容赦ください。

 

台風7号の進路が心配で、
短いお盆休みで計画していた小旅行の中止を判断した
8月11日(金、山の日)、静岡に出向いた。

広い静岡県。
県下の人が「静岡に行く」とは、静岡市に行くということであります。

さて、竹に関する二つ目のセッション参加依頼は、
ふじのくにNPO活動支援センター
(運営管理団体=公益財団法人ふじのくに未来財団)から。

県内で竹林再生に取り組む団体を集めて交流会を開くので
参加してほしいとの要請である。

参加者はオンライン参加も含めて27団体+個人あわせて40名ほど。
さすがに静岡市や浜松市の団体が多かったが、
藤枝市、御前崎市、焼津市、裾野市、三島市、富士宮市など、
各地から様々な団体が集まった。
最も東からの参加が函南町から、フルーツバスケットさん。

オンライン参加の名簿には、お隣・伊豆の国市の団体名もあった。
名簿になくても、放置竹林問題に取り組む団体が伊豆各地にあることを
僕は知っている。

ほぼ全県下で、竹林問題に取り組む団体が存在している。
それだけ “ 静岡は竹で悩んでいる ” と言えるのかもしれない。

 

交流会では、まず基調講演が行われた。
講師は、森林総合研究所関西支所の小林慧人(けいと)さん。
まだ若い方、30代とお見受けした。
京都大学在学時代から、森林保全活動などを通じて
「竹にハマってしまった」方らしい。

講演は、タケの分類学的な特性から始まり、
形態的な特性、タケの生活史、
様々なタケの利活用について、と続いた。
飽きさせないように簡単なクイズなどもはさみながら。

タケはイネ科の植物、熱帯から温帯まで1600種以上ある。
日本はその北限に位置する。
国内で見られるのは約100種類(そんなにあるの!)。
そのうち9割は小型~中型のタケ(ササ属、メダケ属)。

主なタケは、マダケ属の孟宗竹と真竹(マダケ)、ハチク(淡竹)。
これが三大有用竹。
3種を見分けるポイントは、稈鞘(皮)の色や模様、筍の出る時期、
節部の突起数、葉の大きさや色や肩毛など。

孟宗竹の原産は中国。ハチク・マダケはいまだ不明だが、
日本ではない。
つまり日本の竹林はすべて、元は日本人が植えたものである。
それがタネを通じてではなく、株か地下茎で広がっっていった。
孟宗竹はソメイヨシノと同じように、
すべてクローンということだ。

タケと笹(篠)の違いは、
竹の皮(稈鞘)が落ちるのがタケ、残るのがササ。

タケはイネ科、つまり「木」ではない。
茎に形成層はなく、肥大成長しない(年輪がない)。
筍の段階で太さが決まる。
しかし成長と同時に木質化していく。
草と木の中間的な存在で、“ 竹は竹 ” と言われるゆえんである。

多くの種で数十年以上栄養成長を続け、
生涯の最後に一度開花・結実し、世代をつなぐ。
実生から開花までの時間は数年から120年と言われるが、
実際に観測された事例はない。
いま各地で開花( ⇒ 枯れ)が報告されているが、
咲き方は一様ではない。研究課題である。

筍(タケノコ)は毎年出現するが、
豊作・不作の隔年周期がある。

竹冠の漢字は100以上あり、各地に「竹」のつく地名がある。
それだけ日本の風土・文化に根づいた植物である。

地下茎(杖、バッグや傘の持ち手など)から
新芽(食用)、稈(家具、雑貨、各種道具、工芸品など)、
皮(包装、草履など)、枝(ほうき、穂垣など)、
葉(お茶、飼料など)と、すべて使える資源である。

祭事や住居・寺社での鑑賞用にも活用されてきた。

弥生時代の古墳からも竹関係の出土品があり、
「かぐや姫」が生まれた頃には、
竹林はすっかり暮らしの一部であったと思われる。
その有用植物の畑(竹林)が、今どんどん放棄され、
荒廃していっている。

一方で、国産タケノコの国内シェアは、
すでに10%前後となっている。
最大の輸入元は、中国である。
もちろんメンマも。
中国嫌いな人は、いやそうでない人も、
なんでこうなったのかを考えてほしい。
それは中国のせいではなく、国民が選択した結果なのである。
ただただ安さを求め続けた結果として・・

 

講演に続いて参加者・団体の1分間自己紹介があり、
「めんまもぐもぐタイム」という時間が用意された。
静岡市の季咲亭さん、裾野市のNPO法人みらい建設部さん、
そして我が社のメンマが試食に出された。

みんなそれぞれに感想を出し合っている。
無添加は優しい味になりがちなので、
こういう場面ではインパクトが弱かったりする。
「やっぱこれ(他社のメンマ)が一番!」
という大きな男性の声があったりする中で、
「お宅のが一番美味しかったですよ」と言ってくれた
女性がいたことに、とりあえず満足したい。

 

放置竹林の再生に取り組むNPOが多い中で、
改めて我が社のメンマの違いを知った集まりであった。
それを次に補足して、報告を終りにしたい。

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