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かんなみ桜に思う

2024/03/03
  • かんなみ百景
  • 雑記その他
かんなみ桜に思う

3月3日(日)、
上巳(じょうし / 桃)の節句、
「ひな祭り」の日。

早咲きのかんなみ桜(河津桜と同じ品種)も
見ごろかと、桜並木のある柿沢川土手に
立ち寄ってみた。

 

行けばもう満開は過ぎていて、
全般的に葉桜に移行しつつあった。

花見客向けに用意された臨時駐車場の
おじさんに聞けば、
一週間前が満開だったとのこと。

「年々早くなってる感じがしますか?」
「そうだねぇ。いや、でも、
  去年は今頃だったよね・・」

 

年によって暖かかったり寒かったりしながらも、
この星が温暖化しつつあるのは事実のようだ。

人間は暖かすぎると
「なにこれ、ヘン」と不安を漏らしたり、
寒いとすぐに春を求めたりするけど、
動植物はどんなふうに
気候変動を受け止めているのだろう。
まあ間違いなく人間よりは敏感で、
ヒト知れず移動したり、
いなくなったりしているのだ。

いま、地球上で種の絶滅が加速している。
昆虫の10種に1種が
絶滅の危機にあるという説もある。
生命ネットワークのつながりが切れることで進む
「連鎖的絶滅」という言葉まで生まれている。

「炭鉱のカナリヤ」は身の周りに
普通に存在しているのに、
いなくなっても
僕らは気づけないでいる。。。
どうしたらいいんだろうね。

 

そんなことも思ったりしながら、
それでもまだ散ってない花びらを、
カメラに収めたりする自分。

やっぱ桜はいつの年も、
新学期の気分にさせてくれる。

春になり、山から降りてきた
田(米づくり)の神様が宿る木、サクラ。

いつだったか、サクラの「サ」は、
早苗の「サ」にも通じる音であると、
文化人類学者の竹村真一さん
(京都芸術大学教授)から
教えてもらったことがあった。
コメを文化の基層においた日本人には、
サクラの開花は、根っこにある季節感を
呼び覚ますものであるのだろうか。

また桜の下での花見酒は、
その年の豊作を祈願する儀式が
起源だとも言われている。

いずれにせよ「春」
-種蒔きの季節を告げる花だ。
気持ちを新たにしよう。

 

土手では菜の花も満開だ。

資本主義社会の、
世俗の垢にまみれきった自分には、
植物と対話する力は皆無だが、
何かを与えてくれていることを
感じ取ることはできる。
そして、自省を促されるのだ。

植物はあなたに大事なことを教えるために現れる
人間と地球の間には互いに対する責任がある
(ロビン・ウォール・キマラー著
  『植物と叡智の守り人』/築地書館刊 から)

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