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エビちゃん日記
- 食・農業・環境
2月4日(水)、
仕事を終えたあと、
伊豆市湯ヶ島まで車で走った。
ここで
湯ヶ島地区地域づくり協議会
主催による
“ 菌ちゃん先生 ” こと
吉田俊道さんの講演が
企画されたのだ。
前から一度お話を聞いてみたい
と思っていた方である。
函南町丹那から車で約1時間。
夜7時からという
遅い時間にもかかわらず
会場(伊豆市天城湯ヶ島支所、
旧湯ヶ島町役場)は満席状態。
定員80名の予約制のところ、
当日来ちゃった人がいたのか、
急きょ椅子が追加され、
参加者は伊豆半島全域から
90名、と発表された。
有機農業関係ではいま
注目の一人だと思うが、
やっぱ人気なんだと
認識を改めさせられた。
というか、
有機農業への関心も
それだけ高まってきている
とも言えるだろうか。
確信はないけど・・
講演のタイトルは
『食べることは生きること』。
有機農業の技術論ではなく
「食」がテーマである。

吉田俊道さん。
1959年、長崎県生まれ。
九州大学農学部大学院を出て、
長崎県の農業改良普及員として
農業技術や経営指導にあたるも
1996年、県職員を辞し
有機農業者となる。
以後、試行錯誤を経て、
放線菌など多様な
有用微生物(彼はそれを
“ 菌ちゃん ” と呼ぶ)
の力で土を豊かにする
無農薬無施肥での
栽培技術を確立。
2年前に『菌ちゃん農法』
(家の光協会刊)を
刊行してブレイクし、
農業のプロだけでなく、
家庭菜園やベランダでもできる
有機農業技術として
いまや全国各地から
講演依頼が絶えない。

今回の講演は、
有機の栽培技術ではなく、
食の大切さについて。
まあ聞いてみましょうか、
そのエッセンスを。
話しのテンポが速いので
追っかけながら記した
メモからだけど-
私たちは元気を使って
生きている。
その元気を生むものは何か。
私たちは命を食べて生きている。
どんな命を食べるのか。
地球は循環している。
すべての生命は死ぬが、
そこから生が生まれる
(死骸が微生物によって分解され、
それを餌に生物が繁殖していく)。
死から生をつくっている
(循環させている)のは
菌たちである。
(その土台の上に人の生命も
成り立っている。)
地球は循環している。
土を菌だらけにすれば
(みんな)元気になる。
アオムシを殺す技術ではなく、
キャベツを元気にさせるのだ。
(バランスが良くなれば
病虫「害」というものはなくなる。
多少食われても「多少」ですむ。
これは共生である。)
野菜も人間も同じ。
現代人は腸が痩せている。
お腹に微生物を増やし、
発酵させること。
必要なのは微量栄養素
(鉄とか亜鉛とかマンガンとか、
ミネラルと言われるやつ)。
いのちに必要な微量栄養素は
母なる海にある。
いりこ(煮干し)を毎日10g、
昆布もイイね。
野菜では、
重要な栄養素は皮と芯にある。
皮には外敵から身を護る
抗酸化物質があり、
芯は生長点(命を生産する場所)
なのでミネラルがある。
じゃが芋は皮を食べて
中身を捨てる!(笑)。
いや、中身の澱粉は
それとして必要か、ははは。
大切なことは
腸内細菌の種類を増やす
(多様性をつくる)こと。
そのためにホンモノの
発酵食品を食べること。
これは
“ 地球とともに生きる ”
ことである。
その他、
どんなウンチが健康なのかとか、
表示による食品の見分け方とか、
腸のマッサージ方法とか、
面白く語られたが、割愛。

いやまあ、
なかなかの話し上手である。
アップテンポで、
聴く人を巻き込みながら
核心に向かっていく。
受けるワケだ。
しかもシロウト相手に、
有機農業のキモを
こんなに楽しく語れる人は、
そういないなぁ。
草や落ち葉、木や竹や
作物収穫後の残渣に
食卓から出る生ゴミも
資源として利用され、
命の循環のなかに入れる。
吉田さんの語る
「菌ちゃん農法」は、
特別なものではなく、
じつは有機農業理論そのもの
である。
しかも家庭菜園や
ベランダでも活用できる
「楽しい食の自給戦略」
として消費者にも訴求した
ことが大きい。
有機農業はこうやって、
言葉も多様になりながら、
異端から本流へと歩んできている。
無肥料でなんで野菜が育つのか、
答えは「生物多様性」にあると、
これも科学として証明されてきた。
この2世紀ほどで
急速に世界を席巻した
食糧増産技術
(いわゆる近代農業)は、
持続可能性を失いつつある。
農薬も化学肥料も、
あるいはいま期待されている
植物工場やIT農業だって、
石油なしでは生きていけない
のである。
何が未来への答えなのか。
この講演会の参加者に
若い女性が多かったことに、
なんか将来への「予見」
を感じて帰ったのだった。
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