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エビちゃん日記
- かんなみ百景
GWの週を終え、悔しさが募ってくるのは、
仕事の都合とはいえ、
会津・山都での堰さらいボランティアに参加できなかったことだ。
毎年5月4日の朝から行なわれるため、
だいたい3日に入り5日に帰ってくるという行程となるが、
この7年、何とか日程を調整しては出かけた。
作業終了後にとんぼ返りという年もあった。
とにかく、GWといえば堰さらい、だった。
しかしついに、連続出場記録が7で途絶えてしまった。残念、無念・・・
例年通り、夜の交流会用に「種蒔人」はカンパさせて頂いたけど、
酒だけでは「参加」とは認めてくれないのだ。
今年の様子はどうだったんだろう。
雪が多かったからあちこち崩れたんじゃないか・・
そんなことを思いながら、浅見さんの「ひぐらし農園通信」に
アップされるのを待っていたら、
下北沢「オルガン堂」のフェイスブックに上がっていた。
今年の参加者は30人か。
去年 は50人を超えていたんだが。。。
大地を守る会部隊を結成できず、ホント、申し訳ない。
山菜の天ぷら、食べたかったなぁぁぁぁぁぁ。
そんなモヤモヤ感を紛らわすために、
思い立って、函南原生林を歩くことにした。
昼間ちょっと揺れた(震度1)のが気にはなったが。
箱根峠の南、標高850~500mにかけて
総面積223haの手つかずの森が広がる。
都心から車で2時間少々のところに
こんな広葉樹の原生林が残されていることを
知っている東京の人は少ないのではないだろうか。
しかも放置されていたワケではない。
江戸時代から何度も伐採の危機に遭遇しながら、
住民の力で守ってきた “ 禁伐の森 ” なのである。
と言う僕も、函南に来るまでは
“ ただ存在する ” 程度の認識だったんだけど。
原生林に向かう途中に、
「山の神神社」という恐るべき名前の、小さな神社がある。
祀られてるのは天照大神でも菅原道真でもない、
山の神! である。
もしや「もののけ姫」に登場した、あのシシ神(ディダラボッチ)か?
どうも後ろから見られているような気がしたので、
お参りすることにした。
湧き水で手を清め、銅鑼を鳴らしてパンパン。
しかし見渡しても、賽銭箱がない。
函南のシシ神は太っ腹だ。
原生林の入り口に「原生の森公園」があって、
「学習の道」という遊歩道が設定されている。
生木伐採も下草刈りも一切禁止という掟によって
守ってきた森だが、
1988年に「日本一幹の太いブナノキ」と認定されてから
観光客が増え、勝手に踏み込まれるようになったために
作られたものらしい。
それでも柵を越える人は後を絶たず、
樹齢700年の認定巨木は根腐れを起こし、枯れてしまった。
「遊歩道」をつくって規制してもなお破る人がいる。
となれば、注意の看板が増えるのも致し方ないのか。寂しいね。
公園内を歩いてみる。
展望場所からの眺め。
「日本一のブナ」の立て札がある。
認定の巨樹は枯れたようだが、日本一を輩出した原生林の
記念碑として、まあ許してもらおう。
白神とか東北のブナ林も見てきた者としては、
これはかなり誇れることだと思うし。
たしかに、ブナやアカガシなど立派な巨樹が
けっこう存在感を発揮している。
公園内にある「紫水の池」。
カモが悠然と泳ぎ、石の上にはカメがたむろしていた。
沢が何本か流れ込んでいた。
ここは函南と三島の暮らしを守る水源地なのである。
「森は国の宝です。」
その通りだ。その通りなんだけれども、
じゃあいったい誰が林業をおかしくしたんだよ、
と突っ込みたくもなってしまう・・・
「山は単なる岩ではなく、水だ」
とは、1970年代にインド・ヒマラヤ地区で森林伐採に抵抗した
女性たちの言葉である。
木に抱きついて、非暴力で伐採を阻止したたたかいは、
「チプコ運動」として語り継がれている。
チプコとは抱擁の意味だ。
(この話は映画
『ヴァンダナ・シヴァの いのちの種を抱きしめて With 辻真一』
から教えてもらった。)
函南にも、徳川幕府の伐採命令に対し、粘り強く抵抗した歴史がある。
もっと語ってもいいんじゃないか。
公園に隣接したヒノキの森はきれいに下草が刈られ、
日光も入っている。
維持されている方の話も伺ってみたい。
そして「不伐の森」記念碑。
ここから原生林へと入ってゆく。
ここからは次回に-
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