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エビちゃん日記
- 日々日々フルーツバスケット
フルーツバスケットのケーキ工房
「ムーラン・ナ・ヴァン」(フランス語で風車の意味)に、
前パティシエ、前川大造(たいぞう)が帰ってきた。
2年前に「他所で経験を積んでみたい」と
修行の旅に出た(ちょっとドラマ仕立てふうですが・・)。
こちらとしては気持ちは分かっても、
そう簡単に辞めさせるわけにはいかない。
しつこく、何度も説得したが、
いつまでも引き留めておくことはできなかった。
いったん社会人になった後に、
菓子専門学校に入り直して、この世界に飛び込んだ男。
ムーランで培った多少の自信が、むしろ
色々な現場で腕を試し磨きをかけたいという願望を
大きくさせていったのかもしれない。
大海に出たかったんだね。
幸い、加藤祥恵(さちえ)さんという
腕の良いパティシエが入ってくれたこともあって、
彼を送り出したのが一昨年の9月。
しかし今度は祥恵さんに重圧がかかってしまった。
管理者的立場への負担もあってか、体調を崩され、
昨年暮れのX’masケーキを持って退社となってしまった。
すべての責任はもちろん社長(私)にある。
洋菓子製造現場のことは分からないとは言え、
言い訳しようのない結果責任である。
パティシエがいないことには勝負どころか、
土俵にすら上がれない。
1月から休業とし、再出発を目指したのだが、
あちこち当たっても募集を出しても人が見つけられず、
ムーランの看板もここまでか・・・
とほぼ諦めつつあったところに、前川から
「戻ってもいいすか」の知らせが入ったのだった。
1年半で2ヵ所の現場を回って、
それなりの手応えをつかんできたようだ。
業務用の添加物の袋というのを初めて見た時の
驚きなんかも語ってくれた。
「注意書きを見て、こんなもの子どもに食べさせたくない、
と強く思いましたね。」
苦労もそれなりにしてきたみたいである。
3月に復職し、
改めて原価計算をやり直し、原料からレシピまで見直し、
試作を重ね、いよいよ再出発となる。
大地を守る会の宅配メニューにも登場した。
「濃厚リッチなアルフォンソマンゴープリン」と
「ブルーベリーのクリームパイ」から。
大地の担当者から依頼されて、
カタログ用の写真を撮る。
かつて使っていた上の写真でいいんじゃないか、
と言ったのだが、
「スタッフを集めて撮ってほしい」と要求された。
事務所にいた職員を集めて、
こんな感じ?
それとも・・
「二人でどうか」と言われ・・・
二人の握りこぶしで、決意表明したつもり。
採用されたのは下のほうだった。
再開する以上、
「ムーラン・ナ・ヴァン」という看板を
“つぶさない” だけでなく、
持続可能にさせるのが、僕の責任である。
大地を守る会のカタログ「ツチオーネ」にも書いたけど、
休業中にいただいた温かい励ましに応えるべく、
以前にも増して “安心できる素材で、より美味しい”
を目指して、頑張りたい。
帰ってきたパティシエ・前川大造に
ファンも帰ってきてくれるなら嬉しい。
いやもっと、新しいファンが生まれるスィーツに
しなければならないね。
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