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エビちゃん日記
- 丹那牛乳&酪農王国オラッチェ
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7月に入り、酪農王国オラッチェの入口では
ヒマワリの花が咲いて、皆様をお出迎えしています。
記録的な短さで梅雨が明け、いきなりの猛暑となりましたが、
皆さまお変わりありませんでしょうか。
こんな事態となって心配になるのが水不足、
そして豪雨災害ですね。
(まさに渇水と洪水を繰り返すのが日本列島なんで。)
ちょうど1年前は熱海で土石流災害があったし、
4年前には西日本豪雨の影響で提携先の工場がやられ、
我が社も大きなダメージを受けました。
7月はアブナイというのが、ここ数年で得た警戒心であります。
まあ僕が警戒したところで
Heの突っ張りにもならないけれど・・・
ヒマワリを見ると思い出すのが、
ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが共演した
不朽の名作映画 『ひまわり』 。
第二次世界大戦下、
徴兵から逃れようとするもソ連(当時)に送られてしまった
イタリア人兵士が終戦後も帰還せず、
妻は生きていることを信じて、夫を探しにソ連に向かう。
多くの兵士がこの下で眠っているという
広大なヒマワリ畑の中を彷徨い、彼女は言う。
「あの人は、ここにはいない」
・・・ヘンリー・マンシーニの音楽が哀切を募らせる。
冷戦時代に作られた
イタリア・フランス・ソ連・アメリカの合作映画。
あのヒマワリ畑の撮影場所が、ウクライナだった。。。
日本で公開されたのは1970年。
僕が観たのはその数年後、高校時代だったか、
いや、卒業して東京に出てきたあとの、
高田馬場の名画館だったか・・・
時と場所はもう思い出せないが、
スクリーンいっぱいに広がるヒマワリ畑と
テーマ曲だけは、深く記憶に残った。
世界中で上映されてから半世紀後、
21世紀になって、あのヒマワリ畑の舞台が
戦場となっている。
世紀をまたいで、死体の上に死体が積み重なっていく・・・
人間はいったい何を学んだんだろうか。
絶望的な気分にすらなる。
ウクライナの惨状に思いを巡らせたとき、
やっぱ気になるのが、ウクライナに出自を持ち、ベラルーシで過ごした
ノーベル賞作家、スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチだ。
ノーベル賞の受賞はロシアでは認められず、
今はフランスで暮らしている。
彼女は今も続くロシアのウクライナ攻撃に、
何を思っているだろう。。。
以前に 『チェルノブイリの祈り』 を紹介したことがあったけど、
彼女の出世作は
『戦争は女の顔をしていない』である。
第二次世界大戦の独ソ戦では、
多くの若い女性たちが自ら志願して戦場に赴いた。
家族からも面接をした軍人たちからも
「君たちが行く所ではない」と諭されながら、
それでも決意を示し、
ときに男たちより勇敢に戦った女たちがいた。
彼女たちを戦場に駆り立てたのは何だったのか。
そこで経験した地獄のような惨劇、
そして戦後待ち受けていた彼女たちへの差別・・・
一人一人訪ねては記録に残して、
戦争の悲惨はそれが終わっても続くという現実を、
しかも「歴史」には現われない女性たちの
生身の言葉を紡ぐことであぶり出した、
哀し過ぎるほどのノンフィクション文学である。
戦争のあとじゃ、地上より地下のほうがたくさんの人がいる。
「女が語る戦争」は「男の」それよりずっと恐い。
戦地では半分人間、半分獣という感じ。
そう‥ もし人間の部分しかなかったら、生き延びられなかった。私は嬉しかった‥ 憎むことができないということが嬉しかった。
戦場では人間の正体がすぐはっきりする。
神様が人間を作ったのは人間が銃を撃つためじゃない、愛するためよ。
あの人たちは敵同士じゃないんです。
ただ怪我をした二人の人が横たわっていただけ。
二人の間には何か人間的なものが芽生えていきました。
こういうことがたちまち起きるのを何度も眼にしました。思い出すのは恐ろしいことだけど、
思い出さないってことほど恐ろしいことはないからね。戦争で人間は心が老いていきます。
戦後、私はもう決して若い娘には戻れませんでした。
これが一番大きなことね。死人は語らない。死んでしまった人たちが語ることができたら‥‥
私たちは生きていられるだろうか?捕虜になったドイツ人たちはウクライナの土を荷造りして家に送った。
それほど肥えた土だった。
戦場に母はいない。そして死ぬ間際に、兵士たちは母を叫ぶ・・・
ヒマワリは陽を追いかける。
その姿は、まるで太陽から地球に産み落とされながらも
母を慕い続ける、強くもいたいけな孤児たちみたいだ。
土の下から「生命」を受け継ぎながら・・・
いきなり来た猛暑でいっせいに伸びて開花したヒマワリも
なんだか哀切を誘う、2022年の初夏である。
いや、今日書きたかったのはこういう話ではなくて、
竹の新たな可能性を追究する取り組みの報告だったんだけど。
すみません、次回に-
おやすみなさい。
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