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エビちゃん日記
- 脱原発・自然エネルギー
日中の暑さはまだ続くも、
夕方の風には秋の気配も感じられるようになってきた。
でもこの夏はやっぱヘンだった。
僕の好きなセミが、変調をきたしたように感じたのだ。今年、特に。
7月中旬あたりになれば日が暮れ始めたころに山にこだまして
汗を癒してくれるヒグラシが、どこか心細い気がしたし、
微妙な時期ずれも感じた。
晩夏を伝えるツクツクボウシの声も、わずかだった。
僕の体に残っている記憶では、
ツクツクボー!ツクツクボー! というあのキーの高い合唱は、
いよいよ夏休みの宿題の遅れに嘴(くちばし)を入れてくる
母親を援護する取り巻きのようで、逆に腹いせにいじめる弱者でもあったけど、
今の子供たちには、もしかしたらその存在すら「聞こえない」のではないだろうか。
そんな不安も禁じ得ない。
虫と言えばもうひとつ。
この夏は、蚊を一匹も見ずに過ごした。 都会ではない、ここ函南町で。
一度も刺されていないどころか、眠りについた頃にかぎって聞こえてくる、
聴覚検査で聞くような、微かな「ァァ~」という不快音も、聞かなかった。
深く考え込むのはやめにして、とりあえず記しておきたい。
さらに夏の炎暑に思ったこと。
車の屋根をそのまま太陽光パネルにしたらどうだろう。
屋根の上に設置するんじゃなくて、屋根そのものが太陽光パネル。
それでエネルギーを蓄えられる車。
べつに突飛な話ではない。
すでに住宅では、屋根そのものが、いや屋根だけでなく、
壁や窓も太陽光パネルという、「建物一体型太陽光発電」(BIPV)
の時代が幕開けしている。
我が家は立派な「発電所」というワケだ。
これはこの夏言われた電力需給のひっ迫に対する有効な対策にもなる。
太陽エネルギーは、地球上に公平に降り注いでいる。
石油や天然ガスのように資源が偏在するものではない。
しかも、夏の晴れた日の、日中8時間だけで、
世界の70億の人々が1年間に使う全エネルギー量を上回るエネルギーを、
太陽は地球の大陸に注いでくれている。
課題は蓄電能力と、パネルや具材・希少金属等のリサイクル技術
(というより社会システム)だが、
これがまた進化の一途をたどっている。
「バッテリー分野は現代のゴールドラッシュ」とまで言われているのだが、
バッテリー先進国・日本は大丈夫だろうか。
かつて太陽光パネルでは先頭を走っていた日本が、
技術もコストも中国に太刀打ちできなくなったような、そんな事態が
繰り返されないことを願うばかりである。
そんな中でこの夏、政府は原発推進の姿勢を、明確に表明した。
戦況を冷静に分析できず、大物に頼って戦艦大和を建造するという、
戦時中がごとき愚策だ。
ここは面倒でも批判の一石は投じておかねばと思っていたところで、
僕も会員になっている「全国ご当地エネルギー協会」が声明を出してくれたので、
紹介させていただきたい。
岸田政権は原発推進ではなく
地産地消の再エネ100%を目指せ ( ☜ クリック)
原発は、安全規制の強化とともにコストは上がり続ける。
寿命を延長させればリスクも高まる。
また高レベル放射性廃棄物の処分は、
カネで地方を買い取るくらいしか方策はなく、
しかも数万年にわたって、何も産み出さない「隔離のためだけ」に
莫大なコストをかけ続けなければならない。
いわば 「10万年ぶんの繰延負債」 を数千世代にわたって強いるものだ。
この一点においても、クリーンなエネルギーでないことは明らかである。
もうやめにしようよ、ホント。
「脱炭素」を掲げるなら、再エネの推進で良いのである。
供給が不安定で需要は賄えない・蓄電が脆弱・ゴミが出る・・・等々、
指摘される課題はすべて解決可能なものであり、
それに向かってイノベーションは加速している。
(上記の問題点は、原子力を推進したい方々が “ そうであってほしい ” と願って
つくり出している、あがきのような “ 迷信 ” である。)
どう見積もっても、核廃棄物を増やし続けるよりずっと安全で、脱炭素である。
投資先はどこにあるのか、もはや明々白々ではないか。
この夏に読んだ一冊。
『エネルギーを解き放つ』(ビル・ナッシー著、飯田哲也訳)
この中に、こういうくだりがある。
建設に10年以上かかる大型プラントは、建設数が少なく、
経験曲線(技術進歩の原理)を生かす機会が圧倒的に少ない。
原子力発電は、ほとんど改善されていない。
自然再生エネに関する疑問の多くは、これを読めば解けると思うので、
ぜひ読んでほしい一冊である。
急いで出版されたのか、校正ミスが多いのが気になるところだけど-。
酪農王国オラッチェでは、
今年もおばけカボチャが収穫された。
いや、「おばけ」は失礼だね。
「アトランティック・ジャイアント」という立派な名前の持ち主である。
オラッチェの中庭の軒下に転がしてある。
やってきた子供たちは、必ず走ってきて、歓声を上げる。
「ワオー、かぼちゃ。でか~い!」
子どもたちはほぼみんな、遊ぼうとする。
すかさずお父さん・お母さんが叫ぶ。
「乗っちゃダメ!」「動かさないで!」「張り紙ちゃんと読んで!」
そんなデカい声での会話が、社長室の窓の外から、日々聞こえてくる。
やかましいけど、楽しくもある。
秋が来たか、と思わせるのが、このカボチャである。
このおばけカボチャも、太陽エネルギーの賜物である。
僕らはすべて、太陽エネルギーによって生かされている。
生き延びるための方向は、決まっていると思うのだが・・・
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