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いちごのヘタがネック? -という話

2023/06/03
  • あんしんはしんどい日記
  • 日々日々フルーツバスケット
いちごのヘタがネック? -という話

たまには自社製品にまつわる話もしないと
社員の目線がだんだん冷たくなってくるような気がする。。。

-ということで、こんなネタをご披露したい。

 

フルーツバスケット(以下、FB)の各種製品群の中で、
会社を代表する一品を挙げろと言われれば、
ほぼだいたいの社員が、
定番中の定番である「いちごジャム」を指名する。
ジャムからスタートした会社であるからして、
僕もまあ、異存はない。

 

 

FBの「いちごジャム」には2種類ある。
静岡県産のイチゴを使ったものと、
トルコ産の有機イチゴを使ったもの。

取引先の要望(国産優先か有機優先か)もあってのことだが、
国産原料の安定確保に限界がある、という事情も大きい。

 

FBでは「国産」モノでも一般市場から買い付けているわけではない。
すべて産地から直接仕入れる。
(輸入原料は有機=オーガニックを第一として、
 有機が難しい場合は、栽培内容までトレースできるモノ。これ鉄則。)

国産イチゴについていえば、幸い周辺にはイチゴ農家が多く、
特に韮山(にらやま)という地域はイチゴの産地で、
毎年かなりの量の加工用イチゴをJAと契約して買い取っている。

おかげで不作の年も優先的に融通してもらっているし、
「静岡産」と限定した表示も可能になっている。

逆に言えば、地元のイチゴ農業を下支えしている
と言わせてもらっても過言ではないと思う。

加えて、仕入(集荷)はFB社員が自社トラックで回る。
とくに宣伝はしてませんが、
「FBのいちごジャム(静岡産)」は、まぎれもなく地産加工です。

 

で、話はここから。

加工用イチゴは、基本的にヘタ(頭の葉っぱ部分)を取って
出荷していただくのが、基本的なルールとなっている。
葉っぱのかけらが混じっただけで異物混入となるので、
事前にカットして出してくれ、これが当たり前の前提だった。

しかしだんだんと農家もやりきれなくなってきて、
洗ってヘタをカットする手間もかけられなくなり、
自家用で消費したり近隣にあげたりした他は、
廃棄(捨てる)しているような状況になってきた。

加えて農家の減少もあり、だんだんと
加工用イチゴの入荷は減少気味となってきていた。
いっぽう、ウチの必要量は増えていくばかりである。

 

そこで製造部・芦澤次長から提案されたのが、
ヘタ付きでの出荷を受けてみたい、というものだ。

試作の結果、
パルパーフィニッシャー(裏ごし選別機)を通せば、
葉っぱ部分は完全に除去できることが報告された。
雑菌(一般細菌)の増殖もなし。
加えて、原料の鮮度も良くなり(農家の作業工程が省けるので)、
結果として農家手取りも増える。
我が社にとっては、原料確保というメリットも生まれる。
この提案を受理しない理由はない。

食品ロスが社会の課題となる中で、
地味だけど、SDGs 的にも一歩前進ではないか。
なにより生産者が喜んでくれるのが、嬉しい。

特段の宣伝もしないけど、こういう進化は
胸の内では自慢したいものである。

 

ヘタ付きイチゴの入荷が始まった。

 

カットして出してくれる農家には、
そのぶんの手数料が加算されている。
それはそれで、従業員を確保している生産団体には
あってよい作業である。

 

きれいに除去された静岡産いちごジャム。
品種は「紅ほっぺ」に「きらぴか」。

こう言ってみたい。

僕らは流行りの前から 、SDGs です。

それを誇りとしたい。

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