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エビちゃん日記
- あんしんはしんどい日記
- 日々日々フルーツバスケット
6月15日(木)、
株式会社フルーツバスケット第37期定時株主総会が開催され、
昨年度決算の承認を受けるとともに、役員改選があり、
代表取締役の重任(継続)が承認されました。
これで社長業も5期目-9年目に突入、です。
毎年々々、1年が勝負とやってきて早や8年。
当初の想定より長くなってしまった。。。
我ながらよく(この孤独に)耐えていると思う
今日この頃であります。
仕事をやってて楽しいのは、
“ 協働で作り上げる価値 ” が実感できた時であり、
新しい人との出会いである。
またモノを作っている人なら誰しもそうだと思うけど、
顧客からの感謝やお褒めの言葉である。
これがあるから続けられる(やめられない)
と言っても過言ではない。
たとえば、こんなこと-
6月12日、丹那小学校の給食に招かれた日。
出かける前に、一本の電話が入った。
お隣の熱海市でオーガニックのカフェを営む傍ら、
柑橘類の栽培もやっている杉本祐一朗さんという方から。
杉本さんの実家は熱海市銀座町にある「杉本調剤薬局」。
大正時代に開業して現在4代目という老舗の薬局である。
そこの5代目になる祐一朗さんと良花(よしか)さん夫妻が
東京から(神奈川だったか?)実家に帰ってきて、
2年前に店の一角を改造して開いたのが、
「オーガニック・ボックス」という小さなカフェ。
約4坪、席数8という、本当に「箱」のようなカフェだ。
店内の様子。
さらに夫妻は、耕作されなくなったみかん山を借りて、
自ら自然農法でのかんきつ栽培に挑んだ。
そんな杉本夫妻から電話がかかってきたのは、
昨年の12月だったか。
つないでくれたのは、古くからのお付き合いである
落合ハーブ園 さん。
落合さんは有機栽培でハーブを育て、有機認証も取得している。
「こんな人がいるんだけど、話を聞いてやってくれないか」
と頼まれた。
で、聞けば、
「ポンカンがよくできたので、
ジュースに絞っていただけないか」という依頼である。
僕からの最初の反応は、
杉本さんにすれば、かなり冷たいものだったと思う。
今季のジュース製造依頼はもう一杯で、断ってるくらいなんですよ。
今から予定組むのは難しいですねぇ。
それにポンカンは絞ると苦みが残るので、
あまりジュースには向いてないですよ。
まして少量だと採算が合わないので、無理でしょう。
- とまあ、そんな話をしたのだった。
役者かサーファーかと見まがうような男前と美人の夫妻は、
何とも爽やかで、優しい口ぶりながらも、
しかしなかなか粘り強かった。
苦みはむしろ “ その味 ” としてPRしてみたい、
原料は1.5トンはできると思う、
自然農法で続けていくためにも、
今年(今季)どうしてもモノにしたいんです!
何とか調整してもらえないか。。。
そしてとうとう、子連れでやってきたのだった。
みんな笑顔で・・・
僕はこういうのに弱い。
製造責任者に無理々々に調整を頼みこんで、
休日出勤で土曜日に予定を組ませたところ、
パートさんの確保が難しい、との不安が上がってきた。
そこで人員確保が厳しい旨を伝え、
「皮剥きとか作業やってもらぁないと、無理かなぁ」
と脅したら、
「エ~ッ、面白い! やります、やらせてください!」
と、逆に乗せてしまった。
製造現場は、素人が入るのを嫌がるのだが・・
まずい立場になりつつあったところ、
最終的には微妙な空きができて、そこに入れ込むことができた。
ワタクシの人生経験に従えば、
これは「引き受けろ」という啓示である。
製造日は、生のポンカンを持たせられるギリギリの2月3日となる。
しかし前日に持ち込まれた原料は、
予定の半分の750㎏しかなかった。
「これだと、とても高いものになる」と難色を示しても、
「とにかくお願いします」と頭を下げられた。
作っても売れるか、、、こちらとしては不安大での製造だった。
しかし杉本夫妻は意気揚々と、皮むき体験も希望され、
カメラマンを引き連れて現場に入った、楽しそうに。。。
出来上がったぽんかんジュース。
ラベルは熱海のデザイナーに依頼して、素敵なジュースが完成した。
(杉本さんのブログから拝借。了解済みです。)
自然栽培でのぽんかん100%の「FRUIT JUICE」。
720mlで、1本1,500円(税込み)。
まあ、そういう値段にならざるを得ないね。
あとは、頑張って売ってもらうだけだ。
僕は正直、苦戦するだろうなぁと踏んでいた。
・・・・・・・
そして6月12日の電話である。
開口一番、
「完売しました~!」
の声が響いてきた。
評判も良くて、とてもいいジュースを作ってくれて、
ありがとうございました~、と-
HPのオンラインショップを覗くと、
なんと「SOLD OUT」の表示が・・・
祐一朗さんの声も弾んでいる。
「やったぜ!」という感じか。
僕の言葉も弾む。
「来年(今期の冬)もやりましょう。」
「ぜひぜひぜひぜひ。よろしくお願いしま~す。」
でもでもでもでも、冷静になりましょう。
勝負はこれから、です。
新商品の販売は2年目からが正念場、
それは僕も知っているので。
こんな取り組みができることが、嬉しい。
こういう人のネットワークが広がっていくことによって、
地域の農業や環境を守り、経済も刺激し、
新しい時代づくりにつながっていくことができれば-
それを信じて励みたいと、決意を新たにする9年目です。
皆さま。
熱海に遊びに来られた際は、海の手前の
銀座商店街の中にある小さなカフェに、
ぜひお立ち寄りください。
これからの時期は、自家製オーガニック・シロップをかけた
かき氷がおススメです。
お店から海岸まで徒歩1分。
かき氷を頬張りながら夏の海を眺める、いかがでしょう。
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