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イズシカ肉の放射能検査について

2018/11/13
  • 伊豆半島・シカ肉だより
イズシカ肉の放射能検査について

大地を守る会の会員の皆様には、
先週配布されたチラシに記載させていただいた事項ですが、
気になさっている方もおられるかと思い、
もう少し詳しい報告としてアップしておきたいと思います。

イズシカ肉の放射能検査について、
これまで行った2回の検査結果です。

まず今年の5月、取り扱いの検討に入るにあたって、
国の登録検査機関(公的検査機関)に依頼した結果は、
ND(Not Detected:不検出)でした。

念のために申しあげると、これはゼロという意味ではありません。
測定器の検出可能な最少濃度である「検出限界値」があるため、
NDとはその限界値未満であった、ということになります。
したがって結果を公表する場合(特に「ND」の場合)は、
その測定にあたっての検出限界値を示す必要があります。

上記の場合、検出限界値は
放射性セシウム134が7.7Bq(ベクレル)、
同137が7Bq/㎏となっています。
つまり「それ未満~限りなくゼロ」の間であるとご理解ください。

次に行なったのが8月。
取扱い決定の最終審査として、大地を守る会の分析室で
測定した結果は、同じくNDとなりました。
ここでの検出限界値は、ヨウ素131、セシウム134、同137ともに
3Bq/㎏です。

測定器はともにゲルマニウム半導体検出器です。
それでも検出限界値に差異があるのは、測定時間の差や
測定ごとに微妙に変化して排除しきれないバックグラウンド
(「揺らぎ」とか言われます)の影響によります。

公的検査機関では、国の定めた測定法と
「食品に含まれる放射性物質の基準値」に則って
測定されているかと思います。
日本の現在の基準値は、一般食品は100Bq
(牛乳は50、飲料水10、乳幼児食品10)なので、
それ以下かどうかを精密に担保できる精度(10Bq以下)に
設定して測定されています。

一方で大地を守る会には独自基準があるため、
より時間をかけて測定することになります。

いずれにしても「ND」という結果です。
どうぞ安心してご賞味ください。

ただ、念のためにつけ加えるなら、
シカ自体に個体差があるので(まして野生なので)、
すべてを「ND」として保証するものではありません。
ま、それでも、たとえ検出されたとしても、
ほぼひとケタのレベルではあろうと推測します。

なので、このごくわずかな量でも不安、
という方はご購入をお控えください。

ちなみに「ベクレル」とは、食品や水、土壌など
物質中に含まれる放射能の総量を指す単位で、
1㎏あたりの量で示されます(●●Bq/㎏)。

一方で、よく耳にするシーベルト(Sv)という単位がありますが、
こちらは実際に人体が影響を受ける線量を表す単位です。
胸部X線検査で受ける被ばく量は0.05ミリシーベルト(mSv)、
一般市民の被ばく限度量は年間1mSv まで、など。
この場合の限度量には、自然放射線による被ばくは含まれていません。
年間の自然被ばく量は、世界平均で2.4mSv。
日本の平均は、概ねその半分くらいです(文献によって差があり)。
それも、地域の土質や周囲の環境によって差があります
(花崗岩が多い地域やビルに囲まれた場所は高い、等)。

そこで、ベクレルをシーベルトに換算する係数というのがあり、
原子力安全委員会の指針を基に計算すると、
仮に1Bqあった肉を1㎏食べた場合に受ける被ばく線量は、
0.000019mSv(セシウム134の換算係数で計算)。
さらにこれを毎日1㎏食べ続けたとしたら、
年間約0.007mSvの被ばく(X線胸部検査1回分の約7分の1)、
ということになります。

これらの数値に対する個人的評価は控えます。
それぞれに判断材料としていただければと思います。

それにしても、原発事故から7年と半年以上経っても、
このような測定や説明をしなければならないこと自体が、
とても悔しいです。
「伊豆半島はきれいだ」と叫びたいのに。。。

「美しい日本を取り戻す」と叫んでおられたこの国のトップは
原発再稼働にとても前向きですが、私は断固反対!です。
これだけは意思表明させていただきます。
このへんの話は、近く私のブログでも書かせていただきますので、
読んでいただけますと有り難いです。

なお、測定は今後も行なっていく予定です。
結果はもちろんお知らせします。

次は、なんでこんなにシカが増えてしまったのか、
考察したいと思います。

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